薬局ラボ 薬剤師のための全国薬局データベース/60,354軒

薬局が多い県・少ない県は、人口あたりで2.1倍違う

この記事の要点

「薬局が多い県はどこか」を実数で調べると、人口の多い都道府県が上位に並ぶだけで終わります。 そこで厚生労働省の薬局データ(2025年12月1日時点)と総務省統計局の人口推計(2024年10月1日現在)を突き合わせ、 人口10万人あたりの薬局数を計算しました。順位はかなり入れ替わります。

まず結論|人口あたりで見ると首都圏の薬局は少ない

人口10万人あたりの薬局数は、全国平均で48.8軒です。 都道府県別に見ると、最も多い佐賀県が63.7軒、最も少ない沖縄県が30軒でした。

全国平均
48.8軒 人口10万人あたり
最多(佐賀県)
63.7軒 502軒/人口788千人
最少(沖縄県)
30軒 440軒/人口1,466千人
東京都
47軒 実数1位だが密度は36位

※参考:厚生労働省「医療情報ネット」オープンデータ(厚生労働省(e-Govデータポータル))/薬局数(2025年12月1日時点、全60,354軒)

※参考:総務省統計局「人口推計」(総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat))/人口(2024年10月1日現在の推計人口)

実数では1位の東京都が、人口あたりでは36位に落ちます。 東京都の薬局は6,662軒と全国最多ですが、人口14,178千人に対する密度は47軒で、 全国平均48.8軒を下回りました。

人口10万人あたりの薬局数ランキング

全国平均 48.8軒 佐賀県 63.7軒 502軒 山梨県 61.4軒 486軒 山口県 61.4軒 786軒 山形県 60.3軒 610軒 香川県 57.3軒 525軒 高知県 57.2軒 375軒 広島県 57.1軒 1,551軒 福岡県 57.1軒 2,907軒 福井県 45.3軒 335軒 愛知県 44.8軒 3,343軒 神奈川県 44.2軒 4,078軒 埼玉県 43.7軒 3,205軒 北海道 43.3軒 2,185軒 奈良県 43軒 553軒 千葉県 42.1軒 2,633軒 沖縄県 30軒 440軒
図1:人口10万人あたりの薬局数。上位8県(赤)と下位8県(緑)。薬局数=2025年12月1日時点、人口=2024年10月1日現在
表1:人口10万人あたりの薬局数(全47都道府県)
順位都道府県薬局数人口(千人)10万人あたり
1 佐賀県 502 788 63.7
2 山梨県 486 791 61.4
3 山口県 786 1,281 61.4
4 山形県 610 1,011 60.3
5 香川県 525 917 57.3
6 高知県 375 656 57.2
7 広島県 1,551 2,714 57.1
8 福岡県 2,907 5,092 57.1
9 徳島県 385 685 56.2
10 長崎県 704 1,252 56.2
11 鹿児島県 856 1,532 55.9
12 秋田県 495 897 55.2
13 新潟県 1,159 2,099 55.2
14 岐阜県 1,054 1,916 55
15 和歌山県 481 880 54.7
16 岩手県 625 1,145 54.6
17 静岡県 1,909 3,527 54.1
18 宮城県 1,211 2,248 53.9
19 宮崎県 552 1,033 53.4
20 富山県 528 997 53
21 群馬県 994 1,890 52.6
22 大分県 568 1,085 52.4
23 福島県 902 1,743 51.7
24 熊本県 873 1,697 51.4
25 青森県 593 1,165 50.9
26 長野県 1,012 1,987 50.9
27 島根県 327 642 50.9
28 鳥取県 269 531 50.7
29 三重県 866 1,711 50.6
30 石川県 553 1,098 50.4
31 愛媛県 634 1,276 49.7
32 茨城県 1,372 2,806 48.9
33 栃木県 921 1,885 48.9
34 滋賀県 683 1,402 48.7
35 大阪府 4,128 8,757 47.1
36 東京都 6,662 14,178 47
37 兵庫県 2,511 5,337 47
38 京都府 1,167 2,520 46.3
39 岡山県 846 1,831 46.2
40 福井県 335 739 45.3
41 愛知県 3,343 7,460 44.8
42 神奈川県 4,078 9,225 44.2
43 埼玉県 3,205 7,332 43.7
44 北海道 2,185 5,043 43.3
45 奈良県 553 1,285 43
46 千葉県 2,633 6,251 42.1
47 沖縄県 440 1,466 30

※参考:総務省統計局「人口推計」(総務省統計局)/人口推計の定義・算出方法

人口は総務省統計局「人口推計」の2024年10月1日現在の総人口(男女計)を使用しています。 薬局数は厚生労働省の公表データで、時点が異なります(薬局=2025年12月1日時点)。

実数で見た薬局数(勤務先の母数としての順位)

転職先の候補がどれだけあるかという観点では、密度より実数が効きます。実数の上位は次のとおりです。

表2:薬局数の多い都道府県(実数)
順位都道府県薬局数10万人あたり密度の順位
1 東京都 6,662 47 36位
2 大阪府 4,128 47.1 35位
3 神奈川県 4,078 44.2 42位
4 愛知県 3,343 44.8 41位
5 埼玉県 3,205 43.7 43位
6 福岡県 2,907 57.1 8位
7 千葉県 2,633 42.1 46位
8 兵庫県 2,511 47 37位
9 北海道 2,185 43.3 44位
10 静岡県 1,909 54.1 17位
11 広島県 1,551 57.1 7位
12 茨城県 1,372 48.9 32位

実数と密度で順位がまったく違います。 実数上位の都道府県は密度では軒並み下位にあり、人口の多さがそのまま薬局の多さになっているだけで、 1軒あたりが受け持つ人口はむしろ多いことが分かります。

薬剤師がこの数字をどう読むか

人口あたりの薬局数が少ない地域は、1薬局あたりの利用者が多い地域です。 処方箋の応需枚数が多くなる可能性があります。 それを「忙しい」とみるか「経営が安定している」とみるかは、立場によって変わります。 どちらが良いかを当サイトが判断することはできません。

薬局数と薬剤師の求人数は別の指標です。 薬局が多い地域に求人が多いとは限らず、逆に薬局が少ない地域で人手不足になっていることもあります。 当サイトは求人情報を扱っておらず、公表データからは求人の多寡を読み取ることはできません。 分かるのは勤務先の母数までです。

また、この数字は都道府県単位です。同じ県内でも市区町村によって状況は大きく違います。 検討している市区町村の薬局数・大手チェーン比率・営業日は エリアページで個別に確認できます。 都市規模による働き方の違いは都市部と地方の働き方の差にまとめています。

よくあるご質問

Q薬局が最も多い都道府県はどこですか?

A実数では東京都で6,662軒です。ただし人口10万人あたりで見ると東京都は47軒で47都道府県中36位にとどまります。人口あたりで最も多いのは佐賀県の63.7軒、最も少ないのは沖縄県の30軒で、2.1倍の差があります。

Q薬局の数は人口あたりで見るとどれくらい違いますか?

A全国平均は人口10万人あたり48.8軒です。都道府県別では佐賀県の63.7軒から沖縄県の30軒まで分布しており、2.1倍の開きがあります。薬局数は厚生労働省の公表データ(2025年12月1日時点)、人口は総務省統計局の人口推計(2024年10月1日現在)を使用しています。

Q薬剤師の転職先が多いのはどの地域ですか?

A勤務先の実数で見れば人口の多い都市部です。東京都6,662軒、大阪府4,128軒、神奈川県4,078軒と続きます。ただし求人が出ているかどうかは別の話で、当サイトは求人情報を扱っていません。分かるのは勤務先の母数までです。

Q薬局が人口あたりで少ない地域は、薬剤師にとって有利ですか?

A断定はできません。人口あたりの薬局が少ない地域は1薬局あたりの利用者が多く、処方箋の応需枚数が多い可能性があります。それが「忙しい」とみるか「経営が安定している」とみるかは立場によって変わります。また薬局数と薬剤師の求人数は別の指標であり、公表データからは求人の多寡は分かりません。

Q薬局の数と人口のデータはどこで入手できますか?

A薬局数は厚生労働省が「医療情報ネット(ナビイ)」のオープンデータとして公開しています。人口は総務省統計局の「人口推計」がe-Statで公開されています。どちらも無料で取得でき、当サイトの集計も同じファイルから再現できます。

免責事項

本記事は厚生労働省および総務省統計局が公表しているデータを集計したものであり、 特定の地域の優劣を評価するものではありません。薬局数と人口はデータの時点が異なります。 薬局数は届出情報にもとづくため、休止・廃止した薬局との差異があります。 勤務条件については、必ず求人票および面談でご確認ください。

参考文献

  1. 医療情報ネット(ナビイ)オープンデータ 2025年12月1日時点版
    厚生労働省(e-Govデータポータル) https://data.e-gov.go.jp/data/dataset/iryou_teikyouseido_mhlw
  2. 人口推計 第5表 都道府県、男女別人口(各年10月1日現在)2024年
    総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040268859
  3. 人口推計(統計局ホームページ)
    総務省統計局 https://www.stat.go.jp/data/jinsui/
  4. 衛生行政報告例(薬局数・従事者数などの統計)
    厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/36-19.html

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この記事のデータについて

集計元は医療情報ネット(ナビイ)オープンデータ/厚生労働省(2025年12月1日時点)に収録されている 全国60,354軒の薬局データです。標本調査ではなく全数を数えています。 同じファイルを取得すれば、どなたでも同じ数字を再現できます。
営業日・営業時間は薬局が届け出た内容です。 実際のシフト・残業時間・年収・オンコール・在宅対応の有無は含まれていません。 営業日が土曜でも、シフト制で交代に休める職場は多くあります。 勤務条件は必ず求人票と面談でご確認ください。

このテーマの全体像

この記事は「薬剤師の勤務地選び」というテーマの1本です。 全体像とほかの論点は、まとめページで整理しています。

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