薬剤師の勤務地選び|地域で働き方はどう変わるか
この記事の要点
- 薬剤師の勤務地が変わると、同じ薬局勤務でも終業時刻の相場が変わります。
- 平日19時以降まで営業する薬局は、大阪府78.8%〜宮崎県7.2%で10.9倍の開き。
- 都市規模でも東京23区55.7%/町村23.7%(2.4倍)と、きれいな階段になります。
- 勤務先の数は人口10万人あたり佐賀県63.7軒〜沖縄県30軒。実数1位の東京都は密度では下位です。
- 薬局が1軒だけの市区町村が191、3軒以下が390あります。
- ただし営業時間が短いことと休みやすいことは別です。1人薬剤師の薬局では交代要員がいません。
勤務地が変われば、同じ薬局勤務でも終業時刻の相場や勤務先の数が変わります。都道府県・都市規模ごとの実数をまとめました。 転職で勤務地を変えるとき、求人票からは地域の相場が分かりません。 厚生労働省が公表している全国60,354軒のデータ(2025年12月1日時点)から、 地域によって何が変わるのかを実数で確認します。
薬剤師の勤務地で終業時刻の相場が変わる
- 遅番が最も多い(大阪府)
- 78.8% 平日19時以降まで営業
- 最も少ない(宮崎県)
- 7.2%
- 全国平均
- 37.1%
- 薬局が3軒以下の市区町村
- 390市区町村 全1,743中
※参考:厚生労働省「医療情報ネット」オープンデータ(厚生労働省(e-Govデータポータル))/全国60,354軒を都道府県・市区町村別に集計
都道府県による違い
上位には関西圏が集中しています。詳しくは 遅番の多い県・少ない県にまとめています。 各都道府県の内訳はエリアページから確認できます。
※参考:厚生労働省「薬局機能情報提供制度」(厚生労働省)/営業日・営業時間は薬局が都道府県へ届け出る項目
都市規模による違い
| 区分 | 薬局数 | 19時以降まで | 日曜営業 | 大手チェーン系 |
|---|---|---|---|---|
| 東京23区 | 4,772 | 55.7% | 12.2% | 22.5% |
| 政令指定都市 | 13,791 | 44.2% | 7.6% | 17.3% |
| その他の市 | 37,902 | 33.6% | 6.4% | 16.4% |
| 町村 | 3,889 | 23.7% | 4.4% | 12.6% |
都市規模が小さいほど、営業時間は短く、大手チェーンも少なくなります。 例外のない階段になっており、勤務先の性格が都市部と町村部でははっきり異なります。 詳しくは都市部と地方の働き方の差をご覧ください。
勤務先の数と密度
実数と人口あたりでは順位がまったく違います。 人口10万人あたりの薬局数は全国平均48.8軒で、 最も多い佐賀県が63.7軒、最も少ない沖縄県が30軒でした。
- 人口10万人あたり(全国)
- 48.8軒
- 密度が最高(佐賀県)
- 63.7軒
- 最低(沖縄県)
- 30軒
- 薬局が1軒だけの市区町村
- 191市区町村 全体の11%
※参考:総務省統計局「人口推計」(総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat))/人口=2024年10月1日現在の推計人口
詳しくは薬局が多い県・少ない県と 薬局が少ない地域の実態にまとめています。
このテーマの記事(4本)
いずれも厚生労働省の全数データを集計したものです。数字の根拠は各記事に記載しています。
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遅番の多い県・少ない県
平日19時以降まで営業している薬局の割合は、都道府県によって10倍以上の開きがあります。同じ「薬局勤務」でも勤務地で終業時刻が変わります。
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都市部と地方の働き方の差
平日19時以降まで営業する薬局の割合は、東京23区と町村部で2.4倍の差。都市規模にきれいに比例することが全数データから分かりました。
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薬局が多い県・少ない県
薬局の実数では東京が最多ですが、人口10万人あたりで見ると順位が入れ替わります。首都圏はむしろ少数派でした。
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薬局が少ない地域の実態
全1,743市区町村のうち191は薬局が1軒だけ。3軒以下は390で、5つに1つを超えます。地方で働くときの選択肢の少なさを数字で確認します。
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免責事項
本ページは医療情報ネット(ナビイ)オープンデータ/厚生労働省(2025年12月1日時点)に収録されている 全国60,354軒の薬局データを集計したものであり、特定の薬局・チェーン・地域の 優劣を評価するものではありません。営業日・営業時間は各薬局の届出内容で、 実際のシフト・残業時間・年収・薬剤師の配置人数は含まれていません。 勤務条件については、必ず求人票および面談でご確認ください。
勤務地選びで公表データに無いもの
営業時間が短い地域が働きやすいとは限りません。 町村部は営業時間が短い一方、薬剤師が1人しか配置されていない薬局もあります。 その場合は交代要員がいないため、営業日がそのまま出勤日になり、有給も取りにくくなります。 薬局の数が少ない地域ほど、在宅対応や地域の休日当番が回ってくることも考えられます。
薬剤師の配置人数・在宅対応の有無・休日当番の頻度・年収は、いずれも公表データに含まれていません。 また薬局の数と求人の数は別です。 薬局が多い地域に求人が多いとは限らず、当サイトは求人情報を扱っていません。 分かるのは勤務先の母数と営業時間の相場までです。
※参考:厚生労働省「衛生行政報告例」(厚生労働省)/薬局数・従事者数の全国統計
よくあるご質問
Q薬剤師は勤務地によって働き方が変わりますか?
A変わります。平日19時以降まで営業している薬局の割合は、都道府県別で大阪府78.8%から宮崎県7.2%まで10.9倍の開きがあります(厚生労働省の公表データ、2025年12月1日時点)。都市規模でも差があり、東京23区55.7%に対し町村部は23.7%です。
Q地方で薬剤師として働くと勤務先の選択肢は少ないですか?
A市区町村単位では限られます。全国1,743市区町村のうち191(11%)は薬局が1軒だけ、390は3軒以下です。ただし通勤圏は市区町村をまたぐため、隣接する市区町村も含めて検討するのが現実的です。
Q薬局が多い都道府県はどこですか?
A実数では東京都が最多ですが、人口10万人あたりで見ると順位が入れ替わります。密度が最も高いのは佐賀県の63.7軒、最も低いのは沖縄県の30軒。全国平均は48.8軒です(薬局数=2025年12月1日時点、人口=2024年10月1日現在)。
Q都市部と地方では薬剤師の残業は違いますか?
A店舗の営業時間で見れば違います。平日19時以降まで営業している薬局の割合は、東京23区55.7%/政令指定都市44.2%/その他の市33.6%/町村23.7%と、都市規模にきれいに比例します。ただし営業時間は個人の残業時間そのものではありません。
Q地方の薬局は営業時間が短いので働きやすいですか?
A一概には言えません。町村部は平日19時以降まで営業している薬局が23.7%と少ない一方、薬剤師が1人しか配置されていない薬局もあります。その場合は交代要員がいないため、営業時間が短くても休みは取りにくくなります。薬剤師の配置人数は公表データに含まれていないため、面談で確認してください。
Q転職先の候補地の薬局を調べるにはどうすればいいですか?
A当サイトのエリアページで、47都道府県・1,743市区町村ごとに薬局数・大手チェーン比率・土日出勤率・遅番率を掲載しています。個別の薬局は薬局名でも検索でき、届出上の営業日と営業時間を確認できます。
参考文献
- 医療情報ネット(ナビイ)オープンデータ 2025年12月1日時点版
厚生労働省(e-Govデータポータル) https://data.e-gov.go.jp/data/dataset/iryou_teikyouseido_mhlw - 薬局機能情報提供制度について
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kinoujouhou/index.html - 人口推計 第5表 都道府県、男女別人口(各年10月1日現在)2024年
総務省統計局(政府統計の総合窓口 e-Stat) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040268859 - 衛生行政報告例(薬局数・従事者数などの統計)
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/36-19.html
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